子どもたち

薬と性格

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息子が久しぶりに風邪をひく。
ゆうべから、喉の痛みと
胸の痛みを訴えていた。

普通の風邪ひきで、
いきなり胸が痛いっていうのが
気にかかる。

熱は37度ちょっと。

今朝もどうにもだるく、動くだけでもしんどそう。
基本的にうちの子供たちはやたらに過敏なので、
身体や心が刺激に大きく反応するほうではある。

胸もまだ少し痛いという。

咳も鼻水もないのにあまりにだるそうなので
よけいに心配になり、近所の内科を受診させる。
自分がちょっとした病気になったとき、どこの内科を
受診すべきかまだ決まっていなかったので、
息子を実験台にした。

「いい先生だったよ」と息子は納得して帰宅し、
「君は痩せてるから気胸を疑ったけど大丈夫だ」と
医師から言われたと、ちょっと嬉しそうでもあった。
胸の音をじっくり聴いてくれたとのこと。
それはよかった。
結局ただの風邪ってことで。

痩せてるって、実は彼、9キロ痩せたんだそうだ。
その前に10キロ太ったとのことで、
そう言われてみれば夏までは、ずいぶんと穏やかな
卵型の顔をしていたっけな。
最近はいかにも十代の少年らしく、
頬から顎が、三角に削げ落ちた。

しかしその医者、大量の薬を処方した。
薬剤師もちょっと驚いていた。
抗生剤と消炎剤、咳止めに痰切り、解熱鎮痛剤に胃薬と、
6種類のフルセットだ。
まだ咳とか出てませんけど。

うちのマンションの1階にある、
いつもの薬局が休みだったために、
息子が処方箋を持って帰宅してしまったので、
後から買い物ついでに私が薬局へ行った。

薬剤師のおにいちゃんと軽く雑談をして、
帰宅してから息子に薬について話すと、
「そういえばなんとなく適当な感じだったかも…」と
急に医者を疑い出す。いいかげんなものだ。

「飲んでもいいんだろ?」と言って、息子は結局薬を全種類飲む。
彼は薬が好きなのだ。
心配性なので、なんとなく安心するのかもしれない。

娘は反対に、滅多なことでは薬を飲まない。
「飲むほどじゃない!」と怒って我慢する。
花粉症のアレルギー薬も、「まだ飲むほどじゃない」と拒む。
「酷くなる前に飲み始めるのがいいらしいよ」と諭すけど、
絶対に自分の意志は曲げない。

「午後から雨が降るらしいよ」と私が出がけに言うと、
息子は折り畳み傘を鞄にしまう。
娘は絶対に持っていかない。大雨確実でもなく
その瞬間降っていなければ、100%持っていかない。

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バンド、新春巡業

昨日は午後から母の病院へ。
子供二人と一緒に小手指へ向かう。

長い金髪をアイロンできれいにカールさせた娘を見て母は、
「シンデレラ!」と声をあげる。

それからウェーブのきいたボブヘアの息子を見て、
「王子!」と叫ぶ。

母にしては大きな声。
元旦から、なかなか上手いことを言う母だ。

昔の母を知っている私たちには、それが母のおちゃらけであることは
すぐに理解できるのだが、あの病棟で初めて母を見る人には、
おそらくイッチャッテル婆さんと映ることだろう。

母にはどうしても、自分の手からお年玉を孫たちに渡したいという
気持ちがあるので、去年同様私がお年玉の手配をした。

銀行からお金をおろし(のちほど母のお金で精算)、
お年玉袋を買い、「○○さんへ おばあちゃんより」と、
昨年同様、私よりはるかに達筆の娘に書いてもらった。

母にお年玉袋をどうにか握らせ、娘と息子がそれを受け取る形になった。
最近母の手はどんどん硬直して上手く動かない。

母を車椅子に移動させてもらい、
病棟のダイニングスペースまで連れて行く。
母に新しいカーディガンを着させる。
「もったいないわ」と母が言うので、
「お正月に着るのがもったいなかったら、いつ着るのよ?」と笑っておいた。

小さなお重に詰めた、栗きんとんと黒豆と伊達巻と
大晦日につくった煮しめとなぜか煮豚を、ほんの少しずつ、
ひととおり母に食べさせる。

食後は特に血圧が下がる。
間もなく母が、「気持ち悪くなってきた」と言うので、
意識消失する前に、病室へ戻った。

最近の母は、食事中や食直後に目を開けたまま意識消失することもあると、
姉から聞いていた。
元旦早々、完全にイッてしまった母の顔を見るのが怖かったこともあり、
母の意思を尊重して、そそくさと病室へ戻った。

ベッドの上で肌のケアや足のマッサージなどを皆で施し、
2時間ほどで病院を去った。

「来年は紅白ね」と、母は娘の手を握って言う。
後から娘に、「おばあちゃん、冗談で言ったんでしょ?」と訊くと、
「いや、顔がマジだったよ」と答える。
母の中では、娘は完全に芸能人のようだ。


小手指から姉の家に電話をし、練馬へ向かう。
ブルンネンのパンでつくったローストビーフサンドとか
サーモンクリームチーズベーグルサンドとかを
姉の自宅でご馳走になる。
美味しいコーヒーも、カフェブルンネンのマスター(義兄)に淹れてもらう。
姉の家にはいつも、食べ物やあらゆる飲み物が溢れている。

飢えていた私と子供たちはガツガツといただき、
姉が先日行った韓国旅行のお土産までもらい、喰い逃げ状態で立ち去った。

それから子供たちも久しぶりの練馬で、ブックオフなどで買い物。
それぞれの都合に合わせ、バラバラに帰途に着く。

田無駅に着くと、練馬よりも若干暖かいなと感じる。
やっぱり練馬って、寒いし暑いわ。

ヘンな時間に中途半端にお腹が満たされてしまった私たちだが、
その後しばらくして、珍しく私の自己主張による提案で日高やに行く。
店の前ののぼりに大きく印刷された五目麺が、
年末からどうしても気になっていたのだ。

三人がそれぞれ違うラーメンを食べたけれど、どれも美味しくはない。
食べられないほどには不味くないという程度だ。
若い男性が次々入店して、おかずとご飯の大盛りをオーダーしている。
あとは隣のパチンコ店帰りらしきおっちゃん達。


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帰り道。
空にはまん丸の月が出ていて、
街路樹には相変わらずイルミネーションが輝いている。

信号待ちで止まった時、
「なんだか今日は、一日三人で行動しちゃったね」と私が言うと、
「ほんとだよ。なんだかバンドの巡業みたいだ」と娘が言った。

なかなか悪くないバンドじゃないかと、私は心の中で想う。
いつかそのうち、新しいメンバーが加わって、
さらに小さなメンバーが加わることもあるのかなと想う。

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クリスマスが近づくと

子供たちを録画した過去のテープを、業者に頼んでDVDにしてもらった。
前々から検討していたのだけれど、あまりに高いので決断できずにいた。

先日逢った中高時代の友人から、ネットで探した業者でDVD化した話を聞き、
私もやっとその気になった。
ネットで探した地方の業者が、ちょうど期間限定の
特別割引セール中だったので、思ったよりもずっと安く済ませることができた。

ファイルに収められた18枚だかのDVD、ちゃんとタイトルも入っていて、
ああ、任せてよかったわ。こんなの自分で作業しようと思ったら
とんでもないストレスだった。私には、無理。

仕上がったDVDを、娘はヒマつぶしによく観ている。
私が土曜日の晩に帰宅した時も、リビングで一人、
自分の子供時代の映像をじっくりと眺めていた。

クリスマスと子供の誕生日には、
間違いなくビデオカメラで撮影したものだった。

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幼い娘が不思議なくらい偉そうに
その場をしきろうとしている姿や、
まだ喋れない息子が、
ケーキ欲しさにテーブルの上に上ってしまい、
ナイフを使って切り分けている私が騒いでいる声、
口をチョコレートだらけにして、
ケーキを貪る息子の顔…。

精神的にも肉体的にも
私が一番しんどかった時期に、
テーブルの上には今見ても感心するくらいの
ご馳走が並んでいる。
あんなにうるさい娘と泣いてばっかり転んでばっかり、
目の離せない息子を抱えて、
どうやってこんなに頑張れたんだろうと不思議に思う。
今だったら、後片付けを想像しただけでもうんざりするよ。

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「こうあるべき」に縛られ過ぎていた当時の私。
自分を犠牲にすることしか知らなかった私。

当時の私にとってクリスマスは、
子供のために果たすべき義務のひとつだった。
クリスマスが終われば帰省…。
なんだかわからないけど、
とにかく年末は、馬鹿みたいに必死だったな。


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クリスマスが近づくと、
私の中の夢見る少女(プッ…)は、
淋しい淋しいと文句をたれるよ。

溢れんばかりのロマンチックが
欲しいのだけど、どうやら
永遠に手に入りそうにはない。

つまらないなぁ…

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息子と私の未来

「大学に入って、ボクが独り暮らしをすることになったら…」
って、息子が言う。

自宅から通えない距離の大学に、
どうしても通いたくて通うようになったのなら、
それも仕方のないことだろう。

だけど通える距離ならば自宅から通ってほしい。
だって生活費って、すごくかかるんだよ。

通える距離なのにどうしても家を出たいのであれば、
自分で必死にバイトをして、もちろん私も援助する。
それも仕方のないことだろう。
だけど、それってとても大変なことなんだよ。

なぁんていう話を、昨日の日曜、息子にした。

たとえば娘がこの先家を出ていくとして、
息子と私が二人で暮らすのっていうのは、どうだろうかとは思っていた。
過保護の私はきっと、せっせと息子の世話を焼き、
息子はますますダメな男になり、いつまでも自立せず、
家事もできず、使えない男になっていくだろう。
私が女だったら、悪いけどそんな男はごめんだよっていうヤツになる。

そして息子もヘンに私に気を遣い、
彼女を家に連れてくることもできずに、何かと窮屈な思いをするんだろう。
心優しい息子は、老いぼれていく私が気の毒になり、
そうこうしているうちに婚期を逃し、もしかしたらずっと独身で、
下手したら私も延々と息子の食事の支度などをして、
ついには息子に、私のオムツまで替えさせることにでもなったら…。

ああ、息子よ。
絶対にそんなことはさせないからね。

彼にその気があるんだから、頃合いを見て、
上手に巣立っていってほしいと心から思える。

最近改めて思うのだけれど、
家庭の中に、学校へ通う人がいるのって、とっても健全だなって。
フリーターの娘だけじゃなく、高校生の息子がいるから、
今の私は成り立っている。

毎朝ちゃんと早起きして、弁当をつくり、
制服のYシャツを毎日洗濯し、だいたい同じ時刻に夕飯を用意して、
そこそこの時刻には床につく。
通学っていう枠があるからこそ、毎日規則正しく繰り返される日々の営み。

会社だとかに属していない私は、もしも息子の学校がなかったら、
生活のリズムをつくるのも難しいのかもしれないな。

5年後の自分を想う。
私の未来は、まだ見えない。

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おかっぱ

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息子、おかっぱ頭になる。

美容師のお姉さんは、おそらくたいそう苦労して、
ブラシを酷使して熱心にブローしてくれたはずだ。

素晴らしい天然パーマの彼が、
なんとも可憐なボブスタイルに。
まるでチューリップの妖精のようだわよ。

娘がふたりいるようで、不思議な気持ち。

「お母さん、嫌がらない?」って、
美容師のお姉さんは訊いたそうだ。

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しあわせな母親

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今夜の私の誕生日ディナーは、
娘が用意してくれた。

コレ、私の顔だって。

娘が大好きだっていうパプリカと、
それほど好きじゃないっていう
トマトを使って、
「お母さんの顔だよ」と、
「49って入れてみたよ」だそうだ。
言っとくけど、娘は21歳だからね。

メインディシュはハンバーグ。
粉ふきイモと野菜添え。
こちらは娘の名誉のために、画像は控えよう。

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それから、娘が買ってきてくれた
モンブランケーキ。

キャンドルをバラで買っても高いので、
4と9の数字キャンドルを買ってきてくれた。

痛々しいくらいに明快である。
逃げも隠れもしません49歳です、
っていう感じだ。


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子供たちから私への、プレゼント。

娘は「お母さんの欲しい動物を買う時間がなかった」と言い、
私が別に集めている、陶器製の小物入れをくれた。
チーズ風ティーポットの上にネズミがのっている。

それからバラの香りの練り香水と、バースデーカード。
実はカードがいちばん嬉しかったりして。
ちょっと感涙もののメッセージが裏に書いてある。

息子は恒例チロルチョコ。
「甘栗むいちゃいました」は売ってなかったと言い、
以前につくった自作の「タコ」を欲しいかと訊かれ、
「正直特に、欲しいっ!ってことはないけど」と素直に答えると、
彼自身迷った挙句、部屋に戻ってさらに「子ダコ」を持ってきて
私にくれる。

彼の名誉のために書いておくけれど、
別に知的に何か問題があるってわけじゃあないです。
一応そこそこの進学校で、最近成績も結構良いんです。

息子の前で昨日、マッサージの愚痴をこぼしてみたら、
「誕生日ってことで…」と、長い時間ものすごく丁寧で気持ちのいい
全身マッサージを施してくれた。
息子のほうのが、よっぽど気持ち良かった。

「物」を期待しているわけじゃないものね。
嬉しいのは気持ちよ。

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我が家の未来

私がたまに夜に留守をするとき、そして娘が不在のとき、
息子はひとりで田無駅近辺のラーメン屋に足を運ぶ。

私の中にはやっぱり一抹の罪悪感が残ったりするんだけど、
実際息子は、案外そんな独りの夜のラーメン喰いを楽しんでいるようにも見える。

日曜は娘のバイトが夕方までだといい、
「私、家でパスタでもつくろうっかな」と、料理といえばパスタ、の娘の言葉に、
「パスタだったら、ボクも家で…」と遠慮がちに呟く息子の声をひろって、
日曜の晩は娘に任せることにした。

私が昨晩予定よりも早く帰宅すると、テーブルの上には
鮭と舞茸のクリームパスタ、の残骸と、
西友で買った8本298円(さらに30%引きのシールが貼ってあった)の
フライドチキンがのっていた。
よく見れば、明太子パスタもつくったようだった。

シンクには鍋とフライパンと皿とグラスと、洗い物がてんこもり。

そして娘と息子はリビングに、それぞれギターとアンプといろんな機材を持ち込んで、
仲良く遊んでいた。

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「あたしのアンプのほうが」どうのこうのだとか、
「コレはどこに繋ぐの?」とか
ぐちゃぐちゃ言いながら、
息子が新しく買ってきたらしい
音を変える機械みたいなので遊んでいた。

超人的に不器用な息子が、
どうしていつのまにか
あんなにギターを弾けるようになってるのか
不思議でたまらない。

「人間、努力すればできるもんだね」と
生まれつき妙に器用な娘も
弟の努力に感心する。


もしいつか、私がいなくなったとき、
たとえば入院して闘病生活が続いたりだとか、
何かの事情で長く家を空けるようなことがあったときだとかに、
こんなふうに子供たちはもう、私のいないところで適当に仲良く、
暮らしていってくれるのかな。とか、そんなことを想う。

そうだったら、いいけどな。

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サーターアンダギー

息子の修学旅行のお土産。
おばあちゃんのために、サーターアンダギー。

手に取った瞬間から、「こりゃ母には無理だわ」と思った私だが、
息子に気の毒なので、とりあえず今日、そのまま母のもとへ持参した。

「硬そうだけど、食べてみる?」と齧らせてみると、
歯でひとくち食いちぎるのもやっとの様子で、母は苦痛に顔を歪ませる。

「カタイ…」

確かにやたらに硬くって、誤嚥されても困るので、ひとくちだけでやめておいた。

「ひとくちでやめたなんて言ったら、気を悪くするわ」って、
孫に妙な気を遣う。

「1個食べたことにしておくわよ」と、私も無駄な気を遣ってみる。

「きっとチンしたら、軟らかくなるわよ」って母は言う。

家へ帰って、ほとんど減っていないサーターアンダギーの袋を見た息子は、
「あっ…」と、落胆の声をあげる。

「美味しいけど、おばあちゃんにはちょっと硬いって」と、
これまたへんに気を遣いながら、試しにひとつ、レンジでチンしてみた。

チンしてみたけどやっぱり硬かった。
うん。これはこういうもんだな。

「試食で食ったときは、もっと軟らかかった…」と、
モソモソを食べながら息子が呟く。

まあ、お土産なんて、そんなもんだよ。
現地でいただく、出来立てのサーターアンダギーってやつは
きっともっともっと美味かろう。


関係ないけど、今日息子から聞いた衝撃の告白。

「1年で8キロ太ったけど、1ヶ月で4キロ痩せた…」

8キロってあなた…、どうりで太ってたはずよ。

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もう飽きた

修学旅行も無事済んで、息子、昨日はお休み。
そして今日からやっと、まともな勉学の日々が始まる!

長い長い夏休みが終わってからというもの、
すぐに文化祭だとか、シルバーウィークだとか修学旅行だとか、
考えてみりゃ今学期、ほとんど1週間しかまともに勉強してないじゃないの。

ああ、やっと解放される、ああやっと…!

そんなふうに思いながら、6時45分に家を出る息子を送り出し、
ちょっとのんびり気分でいたらば、
8時半、息子からメール。

「学年閉鎖で4日まで休み。今から帰ります」

もしかしてとは思ってたけど、やっぱりそうよね。
沖縄で誰かが発症したら、周りの子だって同時に感染しているか
その子から感染しているか、どっちにしたってあっという間。

羽田空港からの帰り道、しんどかった子もいたんだろうな、可哀想に…。

というわけで、またも3食、飯を提供しなくてはならない現実に、
ああ、もういいかげん飽きました。
ラクチンだった4泊5日の記憶なんて、あっという間にどこかへ飛んだわ。

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無事帰還

息子、黒い顔して、沖縄から戻ってきた。

おお、よくぞ無事で…!

現地で新型インフルを発症した生徒はやはりいたとのこと。
東京に帰らされたって本当かしら。

外出先から帰宅して、家の留守電ランプが点滅していると、
もしや息子が発症して帰らせるぞとか、まさか迎えに来いとか
そんなメッセージが入ってやしないかと、内心ビクビクしたりもしていた。

だからやっぱり、とりあえず無事に帰ってこられてよかったよかった。

問題はこの後ね。この後どれだけ増えていくか、だわね。
中学2年生は学年閉鎖だっていうし。

それにしても思ったわ。
息子がいないと、まず洗濯物が減るでしょ。
それから冷蔵庫の水分(ペットボトルのお茶だとかポットの麦茶だとか)の
減り方が十分の一くらいのスピードになる。
それから、トイレが汚れない。

息子のいない4泊5日、娘が二晩帰宅が遅くて、
私はひとりで夕飯を適当に済ませた。
そして一日は私が外で遊んできて、娘が一人でなぜか
よくわからないカレー(本人はチキンカレーだというが
食べてみたらポークカレーだった)などをつくって食べていて、
最後の晩は、バイト帰りの娘と外で待ち合わせて外食をした。

だから今夜は息子のために、久しぶりにまともに包丁を握り、
いろんなご飯をつくってみた。
やっぱりご飯っていうのは、男という生き物のためにつくるのがよろしい。
大抵の母親は、娘によりも息子のためにのほうが、
一所懸命ご飯づくりをするものなのよ。
そういうふうにできているのよ。

っていうのは思いこみかもね。

「あんまりお土産買ってないよ」って息子は言う。
宅配便で昨晩出したらしい荷物は、まだ届かない。
「食い物だけだよ」って言う。
ええ、それで結構ですよ。
サーフボードにOKINAWAなんて入った携帯ストラップ(たとえば)なんて、
母は欲しくないですからね。

色白の息子、黒くなって、ちょっと精悍な感じ?
悪くないかも。

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