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特発性過眠症

以前このブログで、試験前に寝てばかりいる息子のことを
「突発性過眠症」と表現したことがある。

実はそれって、私は勝手に命名したつもりでいたのだが、
そのキーワードで検索して、ココに辿り着く方が多くいらっしゃるのだ。

ちょいと調べてみると、「突発性過眠症」という病名はなく、
「特発性過眠症」が正しいのだそうだ。
夜間充分な睡眠を取っているにもかかわらず、
昼間2~3時間しっかりと寝てしまう症状で、10~20代の若者に多いのだという。

うちの息子の場合、定期考査1週間前から特に、この症状が頻発する。
それってやっぱり、病気っていうより心理的なものかしら。

息子、寝まくっている。
夕方寝て、夕飯食べてまた寝てしまう。
ついさっき、むくんだ顔して起きてきて、「風呂入る」とか言っている。

一昨年よりは去年、去年よりは今年のほうが、
そりゃ成長したなって思うところもある。
なんだか男の子って、ゆっくりゆっくり階段を上るみたいに
育っていくものなのかしら。

女の子ってアレヨアレヨといつの間にかちゃっかりと大人になっていって、
気付けば酒飲んでたり彼がいたり、いろんなことしたりしてる。

まあそれも、もちろん個人差があるからね。
全部そんなふうに括るべきことではない。

そういえば2週間ちょっと前かしら。
息子は長く伸びていた髪を切ってきた。
天然パーマがほどよくて、その気になればアレンジのきく頭。
ああ、私もあのくらいのパーマがいいわ。

病床の母は、孫の髪が長いことをとても気にしていた。
「あれじゃあ、しょうがない」などと言い、
「まず髪を切ることよ」などと呟いていた。

母に息子が髪を切ったと報告したら、
「えらいっ! 二千円やってくれ!」と、ワケのわからないことを言われた。
座布団2枚やってくれのノリだわね。

もちろん、あげなかったわ。

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リハビリに燃える

この頃の母は、またひと味風情が変わってきていて。
なんていったらいいのか…、
馬鹿っぽいときの表情が、ほんとに馬鹿っぽいっていうか…。

正常な部分とおかしい部分の差が、どんどん際立ってきている。

今週の月曜日から、念願のリハビリが始まったのだ。
今までもリハビリの先生がベッドサイドに見えて、
硬直した足の曲げ伸ばし運動なんかは定期的にしていた。

母は病院の2階にある、「リハビリ室」へ行って、本格的なリハビリをしたいと
ずっと思っていたのだ。
よくテレビなんかで見かけるような、バーが2本あって、
両脇を支えながら歩行訓練をするようなやつ、
ああいったことを想像したいたに違いないと思う。  

リハビリ室に通えば、自分もやがて歩くことができるようになると、
どこかできっちりと信じている。

リハビリ室に行く日が決まってから、母は大騒ぎをしていた。
リハビリ用の服が要るとか、リハビリ室に出かける時の小さな手提げが要るとか。
そのためだけにスタッフの手を煩わせて着替えを要求するのはあまりにも迷惑だし、
第一みんなパジャマのまま行くもんなんだよと、
何度言っても納得しない様子だった。

いつの何時からリハビリ室に行くかをメモしてもらった紙を、
母は何度も確認したがる。風で飛んでいかないかと私に訊ねる。
「6月22日、月曜日の10時から…」と私がメモを読み上げると、
10時、の文字を指さして、「何て書いてあるの?読めないわ」と母は言う。

「10時、よ」と私が言うと、母は目を凝らし、
「肝腫瘍…。肝腫瘍って書いてあるでしょ?私怖くなっちゃった。
私、肝腫瘍なのかと思って…」と言う。

まったく【10時】のどこが【肝腫瘍】なんだかね。
よくそんな難しい文字に見えるものだわね。
幻視って本当に不思議。


月曜日、直前になって、母は時々あるように曜日の感覚を失い、
当日がリハビリスタートの日であることを忘れていたという。
お迎えが来てビックリしてしまい、慌ててティシュボックスの中から
ティシュを大胆に束で抜き取り、二つに折って
リハビリ室まで持参しようとしたらしい。
「ポケットティシュを持ってなかったから」という理由。

私がその日の午後病室へ行くと、ベッドサイドに二つ折の
ティシュの束が置かれてあった。
「アンタもリハビリに行ってごらん。いい男がたくさんいるのよ」
と母は言う。作業療法士だとかの若い男性スタッフが、
みななかなかのイケメンだというのだ。


木曜日、母は二度目のリハビリを行った。
今日母のところへ行くと、母は顔をパッと輝かせて、得意げに話し出す。

昨日、自走式の車椅子に乗って、手で車輪を押してみたのだという。
車椅子は滑らかに動いて、母は自力で何メートルかの距離を
車椅子で移動することに成功した。
それを担当の女医に伝えると、「すごいじゃない!」とべた褒めされたのだと、
母は目をキラキラさせて私に報告する。
母の瞳には、明るい未来が映っている。

廊下で今日、私は担当医に声をかけられた。
「本人にとっては、私たちが100メートル全力疾走したくらいの
エネルギーを使ったんでしょうね。昨日の晩はぐっすりだったって」
どんどん頑張りましょうと、担当医は明るく言う。

母のよく解らない意欲だとか前向きな姿勢だとかは、
母の一部が壊れているからこそ出てきているものだと思う。
昔のまったく正常な母だったら、おそらくそんなふうなやる気は
絶対におこらなかったと断言できる。

人間、何かを失うと、代わりに何かを得るってこと、あるのかもしれないわね。

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女の子の楽しみ

女の子として愛でられて育ったかどうかって、
案外その後の人生を左右するわよね。

最近ふっとまた、そんなことを想ったりする。

たとえば小さいころから、たいして可愛くなくても
「可愛いね、○ちゃんはほんとに可愛いね」と言われ続けて、
リボンだとかカチューシャだとか髪飾りだとか
くるっと廻るとひらりとなるスカートだとか
伸ばした髪を三つ編みにしてもらったりポニーテールにしてもらったり、
ドレスを着てピアノの発表会に出るだとか
赤い服ピンクの服ふわふわっとした服。

私の子供時代は、今よりはおかっぱ頭の子が多かったけれど、
それでもやっぱり、女の子らしく髪を伸ばして、
女の子らしいスタイルを通してきた子もいた。

可愛くないのに過剰に可愛いと言われ続けてきたために、
自分を客観視できる目が育つのが遅れてしまい、
思春期になって急にバランスを崩す子も昔は時々いたけれど、
最近はどうなのかしら。

昔からおかっぱか男の子みたいなショートカットにされ続けて、
長い髪は似合わない、赤やピンクは似合わない、
ボーイッシュでシンプルなものしか似合わないと
長年刷り込まれてきた私なんかは、
四十数年間、一度も髪を伸ばしたことがなかったわけよ。

今、私の髪は、今までの人生の中で最長である。
っていってもやっとこ「セミロング?」と呼べるかどうかだ。

美容室で、「髪を伸ばしたことがない」と言うと、
皆一様に驚き、なんだか妙に労わってくれたりする。
「頑張って伸ばしましょうよ」などとささやかに応援してくれたりもする。
「やっぱり似合わないわね」と言うと、
「そんなことないですよ」と励まして?くれたりしちゃう。

伸びてきた髪をどう扱ったらいいのか、実はよくわからない。
ショルダーバッグを肩にかける時、髪をはさんでしまって困る。
バスタブに身体を沈める時、後ろ髪をどうしようか、一瞬悩む。
料理をする時暑苦しいので、ゴムで結んでみたり、
横の毛を後ろでバレッタで止めてみたりするけれど、
なんだか気恥ずかしくて落ち着かない。

この頃はふと、髪飾りの売り場に足を止めてみたりする。
今までの人生の中で、自分のためにそういう売り場に足を止めるだなんて
ただの一度もなかったことだ。
来年は50になろうっていうおばさんが、お花のついたヘアゴム(買わないけどぉ)
だとか、キラキラのついたバレッタだとかを、じっとりと見つめている。

女の子って、こういう楽しみがあったんじゃない。
可愛らしいものを選んで自分の身を飾るとかって、
そんな楽しみだとか悦びだとかを、自分で選ぶことができたんじゃない。

なぁんてことに今さら気づいてみたりしてね。
ひそかに、ちょとだけワクワクしたりしてね。

あと何年生きられるか、わからない。
そんなに長生きはしないだろうって思っている。
残された人生を、今まで枠を狭めすぎていたぶん
私、思いきり女性らしく生きようと思いますの。

オホホホ (*^m^)

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21歳

今日は娘の誕生日。

21年前の今日、娘はベンツの救急車に乗って、
保育器ごと広尾の日赤に運ばれたんだったわね。
あの当時は今よりも、NICUとかに余裕があったのかしらって思う。

昨年は「ハタチの誕生日を家で過ごすなんて、死んでも厭だ」
とかいうようなことを言っていて、無理に出かけていたけれど、
今年はバイト。その後のことは知らない。

本人が家にいないので、ケーキを買ったり娘の好きな献立を整えたり、
ということもない。
まあそんなものなのかな。
私だって昔から、そんなふうにお祝いしてもらった記憶はまったくないし。

今朝、娘あてにプレゼントが届いた。
離れて暮らす、彼女の父親からだ。

プレゼントの中身は、ZIPPOのライターと、ご丁寧にオイルと石まで。

娘が去年から喫煙を始めたのは知っていた。
本人に確認したこともある。
バッグからタバコが飛び出ていたこともあったし、
たまたま娘の部屋に用事があって入ったときに、机の上に
タバコが置かれていたこともあったから。

「私は子供が欲しいから、タバコだけはずっと我慢してるんだよ、偉いよ!」
と以前は自画自賛していたけれど、去年あたりから、
「私みたいなのは、子供は産まないほうがいいのかもしれない」と言い出していた。
自分のように感情の波が大きすぎると、
子育ても大変なのではないだろうかと言うのだ。
その時点で怪しいなとは気づいたよ。

私の友人にもタバコを吸う人は多くいて、女性でもたくさんいて、
それでも最近はだいぶ、やめた人のほうが多いかな。
傍で吸われても全然大丈夫だけれど、個人的には私はタバコが嫌いだ。
もちろん娘にだって息子にだって、吸ってほしくない。
これだけ身体に害があって、依存性が強いことがはっきりしているのに、
子供がタバコを吸うことを喜ぶ親がどこにいるだろうと思う。

娘は父親からのプレゼントを手にとって、
大きなオイルに「どれだけ吸えってんねん?」と笑いつつ、
「ちょっと嬉しいかも」と、今までのどのプレゼントよりも喜んでいる様子だった。

音楽をやっている娘の周りには、
ヘビースモーカーとヘビードランカーが多いようだ。
娘には娘の世界があって、仲間がいるのだから、
それを私がどうこうしようという気はさらさらないし、
どうこう言ったところで自分を変える娘ではない。
それでも、私への罪悪感はあるようだけれど…。

天気は悪いしね。
朝からとっても、微妙な気分の一日だった。

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あ…!

思い出したかも。

お名前の主さん、思い出したかも~!?

ブログの読者さんで、以前メールをくださった方?

ああ、だとしたら申し訳なかったです。
大変失礼いたしました (人;´Д`)

でもちょっとスッキリ。

さ、お風呂でも入ろうっと。

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心当たり

夕方、私の仕事用アドレス宛てに、メールが届いた。

携帯を変えたっていうお知らせだったのだけれど、
心当たりのない男性の名前…。

携帯番号と、普通っぽい携帯のメアドが記載されていて。

う~~ん…
悩んでしまった。

知らない間に、どなたかと知り合いになってたっけ?私…。

いやいや、そんなことはない。

友人へのBCCでの一斉送信だとしても、なぜ私の仕事用アドレスが?

それとも何か、迷惑メール扱いにならない、
新手の詐欺の類いとか?
「どなたですかぁ?」と返信したが最後、あくどい手口であれこれと…?

例の如く様々な妄想にとりつかれる私だが、
やっぱり知らない人だなあ…
でもなんとなくどこかで、見かけたような字面のような気もしてくるし…。

なんだか自分が怖くなってきたよ。

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アズキむしゃむしゃ

今日も、アズキを食べた。むしゃむしゃむしゃ。

昨日、アズキを煮た。
先日テレビで、「梅雨時は身体に水分が溜まって浮腫みやすい。
身体の中の余分な水分を排出させてくれるのがアズキなんです」
みたいことを言っていて。

そうか。私の好きなアズキは、そんなふうに身体によろしいわけか、
と思っていたところ、お世話になっている先生から
「黒糖と生姜ひとかけを入れてアズキを煮る」というのを教わり、
私は無性に食べたくなってしまって、翌日早速アズキと黒糖を購入。
私ってやつは、思い立ったら早いわよ~。

下ゆでして灰汁を抜き、圧力なべで圧をかけ、
その後蓋を開けたまま黒糖と塩少々と生姜を入れて煮てみた。
できたてを食べたら、生姜のせいか甘さがスッキリとしている。
それにこころなしか身体が温まる。

冷蔵庫で冷やして、器に盛り、ただ単純に、アズキを食べる。
お汁粉でもぜんざいってかんじでもなく、アズキ。
ひたすらアズキをむしゃむしゃと食する。

090618_211822

でもね、この写真見たら、
ちょっと厭になっちゃった。

言いたくないけど、なんだかダンゴムシに、
似てない?

え~、やだぁ…。
まだたくさん残ってるのにぃ…。

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ベッドの上で想うこと

なんとなく今日は、気分的に「休日」。

っていっても朝は5時45分に起きてお弁当などつくってるし、
特に何が違うってことじゃないんだけど。
今日は面談のお客さんが見えないっていうだけのこと。

「ああ、明日は久しぶりにお休みだわ~!」と
ゆうべ何気なく喜んでいると、娘がすかさず
「病院通いは仕事のうちに入ってるんだね」と指摘してくる。

ああ、そうだったわね。
母の病院へ通う月曜と金曜も、私はしっかり「仕事」としてカウントしてるのね。
私の中でそれは、週に二日のお勤めなのよ。

先日から、母の隣のベッドが空いた。
夜中に隣のお婆さんの異状に気づき、ナースコールをしたのはうちの母だ。
「娘も駆けつけてきたのよ」と母は言う。

「具合が悪いから、二人部屋に移ったんだって」
母はそう言って、それ以上詮索しようとはしない。
真実を知りたくないという気持ちも、働いているのかもしれない。

周りから見ると、実にあっさりと、命は途切れる。
だけど長いこと患い続けてきたという隣のお婆さんの家族にとっては、
それはそれは長い、苦悩の歴史があったのだと思う。
お婆さんにも家族にも、「お疲れさま」だ。


「早く、歩けるようにならないかなあっ!?」と、
眉を八の字にしかめて、出ない声を振り絞って母が言う。
「せめて、立つだけでもいいの。
もうこの先一生ずっと、立てないままなのかなあっ!?」

強い語尾に、母のやり場のない苦しさや、
どうにもならない現実への、憤りのようなものを感じる。
この先…? 一生ずっと…?
私の胸には、複雑な想いが巡る。

「そうねぇ。もっとリハビリして、足を太くしないと、
そのデカイ頭は支えられないわよね」
と、いつものように私は、笑って誤魔化す。
母を笑わせて、誤魔化す。

母は私が病室を去る時刻ばかり気にする。
「楽しい時間は短いね」と呟く。

「この間、夢を見たのよ。『あっちゃん、泊まっていきなよ』って
アンタに言うのよ。アンタが『泊まるとこなんかないじゃない』って言うから、
『ここに寝ればいいのよ』って。ベッドの脇のところに…」

…そりゃあ、淋しいよなぁ。
淋しくないはずがないよなぁ。

私が歳をとって、同じように身体の自由を失ったとしたら、
こんなに毎日淋しさを抱いたまま、
病院のベッドの上で生きていけるかなぁと考えてみる。

「惚ける」ということは、神様からの素敵なプレゼントなのかな。

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慣れるということ

慣れるというのは、生きていくうえで大切なことだ。

というより、いろんなことに慣れていくから生きていけるのだともいえるかな。

何に慣れたかっていえば、買い物よ。
八百屋は怖いの苦手なの、などと、いい歳をしていつまでも
馬鹿げたことを言ってないで、最近の私はちゃぁんと、
それぞれのお店で買い分けのできる賢い大人になりました。

小鳥女のいる八百屋でも、その隣の信じられないくらい顔の小さな
ド派手メイクのヤンキー姉ちゃんのいる八百屋でも、
私は臆することなく買い物ができるようになったよ。

今日なんか、3束88円袋入りの大葉について、
お店のおばちゃんに交渉することだってできたのだ。
「3つでないとダメかしら?ひとつでいいんだけど」なんて言ってみる。

そうするとおばちゃんは、大葉のたくさん入ったケースを開けて、
店主らしきおっちゃんに、「ひとつだったらいくら?」って訊く。
私は内心「30円か?」と思ったけど、「33円だね!」っておっちゃんは言う。
おばちゃんは、レジを打つ信じられないくらい顔の小さな金髪ヤンキーねえちゃんに
「大葉ひとつ、これからいくけど、33円ね!」と叫ぶ。

ヤンキーねえちゃんは仕事ができる。
あのテの子って、どうしてあんなに割り切った顔して生きているんだろう。
「くだらないこと言ってないで、アンタもさっさと働きな!」と
一喝されそうで、ちょっぴりコワイ。
でもああいう子は、なんだかズルくない気がして、私は好きだなあ。
玉の輿にのろうとかって、腹黒く根回しするような女に比べたら、
よっぽど品があると思うよ。

そうそう、そして私は最近、お肉も肉屋で買うの。
だってすごく安いしね。鮮度もいいしね。
そして魚も魚屋で。
今日はお買い得だったびんちょうまぐろの刺身のサクを買ってみた。
息子が一口食べて、「ん!これ、味がいいなっ!」
うん。確かに美味しいみたいだった。
生魚がそれほど好きではない私が食べても、美味しかった。

最近は、重たいものは西友ネットスーパーでまとめて購入。
宅配してもらうことにしている。
お米とかペットボトルの類いとか、洗剤だとかサラダ油だとか。
そしてトイレットペーパーやティシュなどのかさばるものも。

私の中の、ほんの少しどこか一部分は子供のままなので、
なんだか最近、すごく自分が大人らしい生活をしているなあと感心している。
肉屋や魚屋や八百屋で買い物ができるようになった自分が、
そんなに偉いってわけでもないのは当たり前すぎるんだけれど、
それでもやっぱり、「さすがに世慣れたんだね」と、
小さな私が、しきりに頷いてくれるんだなぁ。

おお、なんとささやかな自己肯定ってやつ。

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思惑はずれ

なんとなんと。

来週月曜から5泊6日の、息子の沖縄修学旅行の延期が
本日決定した。

軽く、ガーン…。

昨晩連絡網が回ってきて、息子の学校の隣にある高校の生徒が
新型インフルエンザを発症したっていう。
それでどういうわけか、っていうか念のためにっていうか、
息子の学校も本日休校となった。
翌日以降の対応はまた明日連絡網が回るということだった。

そして今日。
明日は通常どおりの授業。だけど修学旅行は2学期に延期。

やはりちょっぴり、ガーーン…。

息子のいない5泊6日、どんなことをして楽しもうか、
どんなふうにして羽を伸ばそうか、ちょっぴり楽しみにしていたことは事実。
病院通いもあるし、仕事も入っているし、たいしたことはできないけど、
だけどたとえば夜だとか、娘がいないことも多いんだから、
ひとりで気ままに過ごしちゃえとか、
友達と逢ってご飯でも食べようとか、それくらいは考えていた。

きっと、いろんな計画立ててたお母さん方だっているはずよ。
ああ、残念でしたねぇ…

教師側も対応に追われて大変だったんだろうなあ。
キャンセルキャンセル。電話電話。
ホテルに飛行機に、行く先々でお世話になる予定だった様々な機関の方々に。

土曜日に荷物搬入予定だったので、
今日の昼間息子の尻をたたき、荷物をまとめるべく
彼の持っている洋服をチェックした。
まったく自分から動こうという気がないヤツだな。

「どうでもいい、なんでもいい」と言うくせに、絶対に着たくないものがたくさんある。
だから私がかつて勝手に選んで買ってきた服の多くが、
ぐしゃぐしゃになって、箪笥の肥やしとなっている。
いや、汚らしくって肥やしにもなってないよ。

それだから今日、珍しく息子と一緒に、買い物に出かけた。
Tシャツやら海水パンツやらバッグやら、ぎりぎりになって買いそろえた。
旅行用に、使い捨てコンタクトだって今、取りよせてもらってるところなのにな。

無駄ってことでもないけれど、なんだかなあ。
愚図だから、荷物つくってなくってよかったわ。

「中止になったら良かったのに…」

と呟く、息子16歳の初夏。

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見つけたもの

昨日はガックリな日だった。

母の病院へ行く前に、練馬区役所に寄って、
21年度の課税証明書を取りに行ったのだった。

病院で母が使う、洗濯済みのバスタオルやらミニタオルやらと、
保冷剤入りの保冷バッグに入れたおやつの栗入り水羊羹とコーヒー牛乳を
手提げに詰めて、わざわざひばりが丘までバスに乗ってよ、
それから西武池袋線に乗って練馬まで行き、
そこから中途半端な距離をトコトコと区役所まで歩き、
態度のでかい窓口のおっちゃんに、「黄色い紙に書いて」と言われて
身分証明書などと一緒に提出し、しばらく待たされたら、
「21年度の証明書が出るのは6月10日以降ですね~。
20年度のじゃダメですか?」

って、そんなのダメに決まっているじゃないですか。
あと2日よ、あと2日。
あと2日後に来ていたらちょうど良かったものを…。

だって書類は西東京市から先月末に来ていて、提出期限は今月末。
今年1月現在住んでいた市町村から
課税証明書を取ってくることになっているんだもの。

「6月10日って、それは常識ですか?」だなんて、思わず訊いてしまった。
だって普通誰も、そんな正確な日付、知らなくないか?
そんなふうだったら、西東京市だって、確認してから行けとか
書いておいてくれたっていいのにね。
とっくに取得できるものだと思うじゃないのね。

『チッチッチ!』と、心の中で人差し指を振りながら、
面白くない気分で駅前のミスドに入った。
精算時にポイントカードを出したら、「もうすぐ期限が来ますが、
ポイントはお貯めしますか?」って訊くから、
「使ってください」って返したら、「はい、お貯めします」って言って
加算してるようなので、面倒になってそのままにした。

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トイレに入ったら、石鹸皿の上に、
親指みたいな小さな薬用石鹸が
大事そうに載っていた。
乾いていて、しばらく誰も使っていなそうだった。

ミスドってダスキンなのに、
どうしてこう、トイレの管理が酷いんだろう。
って、練馬のミスドに入るたび、そう思っていた。

それでもまあ親指石鹸にちょっぴり和んで、
小手指に向った。

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病院の前の植え込みの灌木の葉の上に、
張った蜘蛛の巣についた水滴。
って、早口言葉みたいだけど。
ちょっと、きれいだったよ。

夜、珍しく娘がいる夕飯。
私は少し張り切って、
ミニ春巻きを3種類つくった。
春巻きだけじゃつまみみたいなので、
牛肉も焼いたよ。
それからサツマイモも煮た。

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おイモの中に、星を見つけた。

日々の中の、小さな小さな
希望の星だよ。

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緊急地震速報

今日はビックリしてしまった。

我が家のダイニング&リビングの入口付近に設置されている
カラーモニター付きインターフォンから、
急に大声で地震を知らせる声が鳴り響いたのだ。

「地震です!地震です!安全を確認してください!」
とかなんとかを幾度か繰り返し、
「19、18、17、16、15……」とカウントしていく。
なんとも緊迫感あふれる声ではないか。

私はリビングの真ん中に突っ立って、
テーブルの近く?テレビから離れたほうがいいか?などと、
ただオロオロするばかりだった。
本当にもうすぐ大地震が起こるんだかなんだか、
でもきっとこれは、何かの誤報だろうと、無理やり信じようとした。

「震度3です!安全を確認して避難してください!」
みたいなことをモニターは言い続けるし、
「ええい!こんなのうそっぱちだぁー!」と、警報解除ボタンを
必死で何度も押すのだけれど、少しもアナウンスが止まらない。

だいたいこういうふうに怖い声で何度も同じことを繰り返されるのって、
すごく厭だ。私、すごくストレス。
動揺しているうちに、画面が消えてアナウンスもぴたりと止んだ。

テレビをつけて確認したら、間もなく画面上に地震速報のテロップが流れた。
おお、茨城、千葉あたりで震度3かい。


【音声で地震が来ることを知らせる・緊急地震速報配信サービス】
地震発生直後に震源に近い気象庁の地震観測点で観測される初期微動(P波)の波形を解析し、その情報を地震波より先にマンション内に設置する受信機で受信して予測震度・予測到着時間を計算、一定の震度を超えた場合住戸内インターホン親機および共用部スピーカーからの音声通報およびオートドアの緊急開放、エレベーター緊急停止が行われます。

マンションの「安全」について確認したら、↑こんなふうに書いてあった。
なるほどねぇ…。

でもあなた、こんな怖い声、夜中にいきなり大声でやられたら
とんでもありませんよ。
いったい震度いくつからお知らせしてくれるっていうんだろ。
小さな地震までいちいち通報して、無駄にビビらせないでほしいと思う。

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おやじヴァージョン

自宅から田無駅に向かう道すがら、
私は必ず、「田無のおやじ選別」を、ほぼ無意識に行ってしまう。

ヴァージョン分けされるのは、基本的に野球帽をかぶって
眼鏡をかけた、60~70代の男性。

「ム…、あれは【田無のおやじ病人ヴァージョン】だな」
などと、元気のなそうなおやじさんを見て、心の中でひとりごちる。

田無のおやじ・お元気ヴァージョン
田無のおやじ・不良ヴァージョン
田無のおやじ・エロヴァージョン
田無のおやじ・不機嫌ヴァージョン
田無のおやじ・洒落者ヴァージョン
田無のおやじ・ぐうたらヴァージョン
田無のおやじ・金持ちヴァージョン
田無のおやじ・犬好きヴァージョン

等々だ。

わざわざ「田無」をつけることもなければ、「ヴァージョン」
などと曖昧な表現をする必要もないのに、
これはもう私の中で、ほぼ無意識に行われる、癖のようなものだ。

今日、帽子はかぶっていなかったけど、
【おやじ・歩いているのもやっとですヴァージョン】の男性に、
チロリと一瞬、意外と好色な一瞥をぶちかまされて、
なんだか妙にへこんでしまったよ。

ああ、私ったらもうすでに、おやじさん達のターゲットの範疇に、
しっかり入ってしまった年齢なんだわって。

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喜の字の齢

昨日は母の誕生日だった。

どうのこうので、母も77歳を迎えた。
「喜寿」だってことで母自身も実は前から、
今年の誕生日には結構な思い入れがあったようなのだ。

なんやかんや多少姉ともめて、
結局姉がバースデーケーキをつくり、娘を連れて旦那の車で、
私はプレゼントを持参してひとりで、病院へ行った。
ひとまわり年下の、母の妹もすでに病室に来ていた。

母は大勢からちやほやされることが大好きなので、
5人に囲まれて車椅子で、
病院の2階にある家族談話室ってところに移動した。

ケーキとフラワーアレンジメントとプレゼントを前にして、
私と姉が構えたカメラに向って、母は懸命に笑顔をつくる。
無理やり口角を上げるので、ほうれい線と鼻の穴が目立ってしまい、
森進一の物真似みたいな表情になってしまう。

最近また1キロ痩せたという母は、
車椅子に乗って上体が起きると、いきなり頬が垂れさがって
老けこんで見える。

それでも姉のつくった夕張メロンのショートケーキを
母はぺろりとたいらげ、カフェのマスターである義兄が淹れてきたコーヒーを
「美味しいわ」と言って飲み干す。そして
「もう、戻ろう。ちょうどいいわ」と母は言う。あっという間だった。

週に1回水曜日に、民間企業の介護サービスを頼んでいる。
「淋しい」と言う母のお話し相手をしてもらっている。
母といろんな話をしたり、マッサージをしてもらったりして、
2時間を病院で過ごすという契約だ。

その方と昨日、初めて私たちは顔を合わせた。
とても丁寧で上品な方。
母の誕生日に家族が集ってお祝いをしたのだと知ると、
「幸せですね、飯田さん。とっても幸せですね」と熱く母に語りかける。
その場の空気が急にドラマティックになって、母は顔を歪めて泣きかける。

そこへ姉が、「じゃあ、私は明日また来るわね」と母に言い、
さらに私が母の手を取って、「私はあさってよ」などと言ってみる。

「まあ、毎日毎日、ほんとうに幸せですね、飯田さん」
などと、女性がいっそう盛り上げてくれるので、
私たちは素晴らしき心優しい娘たちのふりをして、
病室を去ることが出来た。

「やっぱり私たちに足りないのは、ああいう演技力よね」
と、姉と語らう。
そうなのだ。母はもっとウソ臭い世界が好きなのだ。

「大丈夫よ、お母さん。きっと良くなるわ」
「早く退院して、今度こそみんなでハワイに行こうね」
「歩けるようになったら、のんびり温泉に行こうね」

母はきっと、そんな言葉を待っている。

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1キロのワケ

私が最近1キロ太ってしまった原因が、分かったよ。

4月から夏時間になり、家が遠くなった分息子が家を出るのが早くって、
私の起床が早いうえに寝るのは遅いままだから、つい朝に二度寝などして。
最悪のパターンは、息子とほぼ同じタイミングで自分も朝食をとり、
ひと眠りした後にまた新鮮な気持ちでコーヒーを淹れ、
少し追加で気持ち良くパンなど焼いてしまう。
それがいけないのだ。

おまけにお客さんと面談している間にお腹が鳴らないようにと、
セッションの前に余計な無駄食いをしてしまう。
これがいけない。

そして母の病院へ行く日、小手指発のバスが、
1時間に3本から2本に減ってしまったため、早めにお昼を食べて出かける。
そうすると田無駅に戻ってきたとき小腹が減ってしまい、
ついフラフラっとヴィドフランスなどに立ち寄り、コーヒーと一緒に
田無あんぱんなどという、アンコとクリームのコラボ!みたいな甘いパンを
食してしまったりする。それがいけないのよ。

ちなみに田無あんぱんは、田無店限定商品(そりゃそうだ)。
パンの上に「田」の焼印が押されている。
どのパン食べても、決してそんなに美味しいわけじゃないの。
食べられないほど不味くもないだけで。
だって、しょせんヤマザキパンだもの。

それから私、セッションが終わると、
ちょっと気分転換をしたくなることがある。
なんていうのかしら、ほら、いろんな重たいものを受け止めるでしょ。
私自身もちょっとガス抜きしなくちゃね。

などという、ズルイ言い訳をしながらついフラフラと
ファーストキッチンなどへ入って、白玉クリームあずき(だっけ?)などを
食べてニヤニヤしている。
だからそれがいけないの。

ほら、ちゃんと自分で分かってる。

おにぎりダイエットが流行ってるってほんとう?
カロリーの高いパンよりも、おにぎりのほうが太らないわね。
腹もちもいいかもね。
明日からちょっと、パンを控えておにぎり食べようかしら…

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つまらない日

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いろいろあって。

ああ、今日はつまんない一日だった。

つまらないったらつまらない。

つまらないわよ。

あなたそれ、

最高につまらないわよ。

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