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「び わ」

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私と一回り近く歳の離れたいとこの青年が、
まだ幼稚園だったころ、
「びわ」という歌をうたってくれたのを
憶えている。

可愛い声で朗々と、
真ん丸い目をして唄っていたっけ。

びわを見ると、
その時の歌を想い出す。

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  「び わ」  
  
  作詞 まどみちお  
  作曲 磯部俶

  
  びわはやさしい 木の実だから
  だっこしあって うれている
  うすい虹ある ろばさんの
  お耳みたいな 葉のかげに

  びわは静かな 木の実だから
  お日にぬるんで うれている
  ママといただく やぎさんの
  お乳よりかも まだあまく

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いとこの坊やが歌っていたのは、
1ばんの前半と2ばんの後半をくっつけた歌詞だった。

園児に「お日にぬるんで うれている」だんて、
理解のしようもないだろうし。

それに「ろばさんのお耳」に「うすい虹」があるんじゃなくて、
びわの葉っぱが虹っぽいってことなんだろうな?

「お乳よりかも」の「よりかも」が、
子供の声で唄われると、これがたまらなく愛しく響くんだな。

あんなに可愛かった坊やも、三十代半ば。
来月結婚するそうだ。

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